s_ムツミ工業株式会社
代表
近藤哲典

ムツミ工業株式会社 代表

名古屋大学工学部卒。新卒でムツミ工業株式会社入社。一工員から工場管理職、営業全てを体験。

現在の仕事についた経緯

学生時代には、この仕事、すなわち鍛冶屋だけにはなりたくなかった。できれば政治家になりたかったが、この仕事、すなわちムツミ工業という名の鍛冶屋が家業であった。後を継ぐのか継がないのか、どっちつかずの気持ちで工学部へ入ってしまった。卒業する頃には、オイルショック・ドルショックと日本は未曾有の不景気のさなかで、旧帝大の工学部卒でも就職先が無いような状況であった。仕方なく、同級生(学部卒・修士修了者)数名と父親の経営するこの会社へ就職した。

仕事へのこだわり

大学で塑性加工を専攻した自分は学生時代も長期休暇には当社の金型工場へ通い金型製造と塑性加工の、その時代の実態を体験した。入社から数年後、金型工場の管理者に昇格した。ここで学生時代より疑問であった大問題に突き当たることになった。その問題とは質・量・コストの把握と均一な質の製品を一定量を同一のコストで生産することができない現状をどう打破するかであった。当時は金型製造は職人の世界であり、彼らの個々の技量と其の日の気分次第で、質・量・コストが変動する。計画的経営なんかあったもんじゃない。其の時の景気次第であった。金型製造を職人による家業から近代産業にすることが、すなわち質・量・コストの均質化が急務であった。さらに、製造だけでなく設計、営業にも同じことがいえた。この体験が、絶え間のないイノベーションが不可欠。特に中小企業では必須であるという信念を持つに至った。製造法だけでなくすべてにおいて、企業経営にはイノベーションに次ぐイノベーションである。

これから社会に出る若者へ

日本経済の長い停滞の中で育った諸君は、諸君の両親も含めて成功体験に乏しいために、明日は今日の続きと思い、自ら飛び立つ気概がないように見える。が、この世界は通信手段、交通手段の発達で地球上全てが諸君の活躍の場である。齢60を超える私でさえ英会話の研鑽に励んでいる。諸君も外国語をマスターするとともに、留学などのチャンスをつかむとか、バックパッカーとか、とにかく世界を見てほしい。